生徒が入会するまでのプロセスにおいて『問い合わせ→入会』といったイキナリ入会の様な動線ではなく
多くの場合、『体験→入会』の動線を経て入会へと至る流れがあります。
生徒を獲得するうえで最も大切な起点となる『体験』のシステム自体を疎かにしていては入会率は上がらないのです。
本日はどの様な体験システムを構築する事が大切なのか?についてご紹介致します。
前回のおさらい
公式サイトを作っていないスクールはそもそも人が集まらないフィールドで戦っているという事が分かったのですが…

公式サイトを作ったのに体験の問い合わせが少ないのは何故でしょうか…?
と、ご質問のインストラクターさんからのお悩みにお答え致します♪
前回までの記事はこちら♪

結論
- 目先の利益で体験システムを構築しない
- 『習慣』という特性を活用した体験システムが大切

スクールビジネスのコンサルタントやアドバイザーなどの中には、自身でスクールビジネスを実際に経営した事が無い人がとても多いという事実があります。
『習い事経営の大学ブログ』では、多店舗展開の実績とスクールビジネスでFIRE(経済的自由)を獲得しコンサルティング会社も経営する、がおうさん自らがリアルで実践的な有料級の情報を公開しています。
体験に来る人の心理は?

スクールビジネスにおいて、お客様が『体験したい!』とお問合せをされる、その理由を要素分解していない事には本日のお話を理解する事は難しいでしょう。
多くのお客様は、『体験したいから来店する』のではなく、『確認したい』だから『体験したい』という思考で来店されています。
何を『確認したいのか?』と言いますと、前回の記事でもお伝えした通り、

こんなイメージのスクールだったらいいなぁ

このスクールは〇〇〇であって欲しいなぁ~
と言った『期待』を満たしてくれるだろうか?という『確認作業』の為に、無数にあるスクールの中からあなたのお店へ足を運んでくれている。
体験とは即ち
期待通りの事が、実際に行われるのか確認をする行為
このためだけにわざわざ来店していると理解し
この様に考える事が出来た時に、あなたが応えるべき事柄というのは
『私のスクールはこれです!』といった画一的(1つの枠にはめ込む様な)なスタイルの体験では、お客様の気持ちに応えることができず
『期待』して来店したのに『失望』されてしまいます。
この期待を失望に変えない為に大切な事は、体験時に行う事柄の『質』や『お客様の声に耳を傾ける』と言った具体的な対応が求められるのですが、
それ以前の問題として
体験そのもののシステムが、お客様に対して十分な質とサービスを実感できる程の『時間』を与えられているか?と言った問題について
軽視しているスクールは、その結果、入会率が上がらないと言った状況に陥っています。
お客様の時間を軽視しない体験とは?
お客様と触れ合い、共有する『時間』を軽視してしまうスクールの多くは、体験者の心理がしっかりと読み取れていません。
よくある体験のシステムとして
- 1回無料体験
- 1回〇〇〇円で体験
などと言った1回だけしか体験できないスクールや体験毎にお金を取られるスクールなどは…

そ…そんなに、新しいお客様との触れ合いや、共有する時間を減らしたいのかな…
なんて思ってしまいます…
先ほどもお伝えした通り『体験』とは、お客様の期待が期待通りだったかどうかを判断する為の『確認作業』である。と理解できている方は、
1回キリの様な限られた時間や確認作業毎にお金を取られるシステムというのは
お客様視点で考えた時に、『なんて不便なシステムなんだ!』と感じ取る事ができるはずです。
皆さんも我が事として捉えて頂きたいのは、
Amazonで興味のある商品のレビューやスペックを見るときに
『1回1時間までしかその情報にアクセスできない』
『2回目からは1時間あたり〇〇〇円が必要です』なんてシステムであったら
買う気も失せちゃいますよね?
我が事として考えるとスーッと理解できる事が、なぜか事業やビジネスになるとできない…
これは『あるある』なのですが、それらに陥らない様に、
お客様が『何を求めていて』『どうしたいのか?』
この2つを軸に、
私なら何がしてあげられるだろうか?
と考えた先に『体験』というシステムを構築するのか?
体験と言ったら1回キリだよねと言った『根拠や理由』を説明できない事柄を導入するのか?
行動の1つ1つに『意味』を、そして『想いを込めた』活動こそがビジネスの本質であると理解できた時に
『どう働きかける事が大切なのか?』が見えてくるはずです。
目先の利益で行動しない
体験を有料にしたり、回数を少なく設定する事は『お客様の為にならない』とお伝えすると…

いやぁ~がおうさん。そんな事言ってもこっちは利益が出なきゃ、やる意味がない
と言った声や

ボランティアじゃないんだから、タダで体験させたりしたら赤字なんですよ…
などなど、様々なご意見をこれまでに頂いてきたのですが…
はっきりお伝えしたい事は
『お客様の為』にならない商売では成功できません
という事です。
我々商売人の『存在意義』は、『お客様から必要とされる』事が大前提となります。
『必要とされる人=人を助けられる人』でない人が、どうやって人から助けてもらい、成功する事ができるでしょうか?
この事を知って頂き、目先の利益で物事を判断せずに行動してもらいたいのです。
お客様に十分な機会数(接する時間)を与える事こそが体験からの入会率を飛躍的に向上させるカギとなります。
短期的な目線で『体験料が取れないから』や『複数回体験をすると赤字になる』などの考え方で複数回の体験を躊躇するのではなく
中期的な目線で見た場合、複数回の体験を経た方が入会率が向上し、売上高も向上するのです。

がおうさん…分かってはいるのですが…経営状況が厳しくてできないんですよ…
などと仰られる方も多いのですが、その様な場合、体験にお金を割く事ができないビジネスモデル自体が間違っている可能性がある為に早急に事業計画を練り直した方が良いでしょう。
そして大切な事は『自分が厳しい時ほど、他者にどう接する事ができるか?』でその人の本質と価値が見えてきます。
『経営状況が厳しいから助けてください』と言ってもお客様は助けてくれません。
儲かるお店や成功する人に共通する点は『自分が厳しい時ほど他人に優しくできる』を実践し続けた結果、
『人を助ける人』となり『人から助けられる人』として、嫌でも成功しちゃう道を歩めるのです。
目先の利益で自分だけ『得』をするのではなく、まずお客様に『徳』を与える事で、徳を積む事ができ、
巡り巡って『お金』という形のある『感謝』として帰ってくると知って頂きたいのです。
共有する時間を出来るだけ多くする
1回体験ではなく、複数回体験をする事が入会率向上に大切なポイントだと理解できたと思いますが、
共有する時間を多くする最大の理由は
『お客様に多くの時間の中で納得し、満足してもらう』だけではなく
習慣化させる為に行っている
という人間の心理を理解した体験施策が大切なのです。
『習慣は第二の天性なり』という言葉を
古代ギリシャの哲学者ディオゲネス、古代ローマの哲学者キケロが伝えています。
この2000年以上も前の人類が『習慣』って超重要だぜ!!!って言っていること自体が物凄い事なのですが…
この言葉にもある通り
『人の性質は習慣によって大きな影響を受ける』という事が古代から分かっている。
この習慣を活用しないのはとても勿体ないと感じられると思います。
1回体験では『習慣化』は起こりませんが
例えば1か月間好きなクラスを好きなだけ受講できるとした場合
来店頻度は増え、その『行動が次第に習慣化』されて行きます。これこそが複数回体験で入会率が上がるカギなのです。
頻度が増え、交流し共有する時間が増え、お客様のライフサイクルの中に『スクールに行く』という事実の積み重ねを行わせることで
『人は知らず知らずのうちにその習慣が心地よいと感じ』
『その習慣が無くなる事を嫌う』のです。
ややこしい話ではなくもっと単純に言い換えれば
1か月間も体験に来るお客様は、最初の2,3回で『期待の確認作業』は、ほぼ完了しており
それ以降は『純粋に楽しい空間』に所属できているという気持ちで接しているので
よっぽどの事が無い限り『入会しません』とはなりません。
この手法をしっかりと取り入れているスクールは増収増益で『生徒の集客に困る』という事から解放されます。
ここでのポイントは、『お客様が望む体験を超える体験を提供する』という事です。

1回体験かぁ…うん、他も同じだからこんなもんだな…
と、「体験ってこんなもんだよなぁ~」と思えることを『超えて』

ヒャッハー!30日間も体験し放題なんて神だよ神!それも無料ってマジでやべぇ!!
と、お客様の常識を超える事を提供する事が大切なのです。
ドモホルンリンクルの体験施策がカギ
『ドモホルンリンクルってなんだ???』についてお話する前に、
複数回体験や30日間などの長期にわたる体験施策を『無料』で受けられるという広告を出すと
お客様はまず、この様な心理となります

え…30日間も無料って詐欺的な何かかな・・・?

どうせ30日後に追加料金とか、強引に入会させようとするんだよね!
などという『不信感』が出てきてしまうデメリットがあります。
常識で考えれば、こんな長期間無料で好きなだけ受けられるって聞かれても

絶対何か裏があるぞ!俺は騙されないぞ!!!
と思ってしまうのも理解できると思います。
ここでのポイントは
この、お客様が『裏』と思えてしまう『理由』を正しく伝えていないスクールは、長期体験を行っても体験数や入会率に繋がりづらいのです。
ではどの様な手法を織り交ぜる必要があるのでしょうか?
そこで重要となるのが『ドモホルンリンクルの体験手法』です!
「ドモホルンリンクル」はCMでおなじみの再春館製薬所さんが提供する、大人の女性の化粧品で、多くの方に愛されているのですが
このドモホルンリンクルのCMの手法の凄さに皆さんはお気づきでしょうか?
皆さんも聞き覚えがあると思いますが…
初めてのお客様には、ドモホルンリンクルをお売りできません。
というフレーズのCMが2000年の頃からに出ていたのですが
初めて聞く人からすると…

売らないってどうゆう事よ!!客を舐めてるの!?
と感じられるかもしれませんが、このキャッチフレーズにマーケティングの全てが詰まっていると言っても過言ではありません。
このフレーズの後に続くCMのアナウンスは以下の通りです…
初めてのお客様には、お売りできませんが、お試しセットと説明書きをお渡ししております。
それは、商品の中身や私たちの考え方をご納得されたうえで
お求め頂きたいという想いがあるからです。
どうでしょう?これこそが『体験』の真髄なのです。
『商品を売らない』その『売らない理由』が『お客様の為』だから。
なぜなら『納得』して買ってもらわないと『お客様の為』にならないから。
この成功哲学を理解できた時に、ビジネスとは、どこまででも『お客様の為』にと追及できる人だけが生き残る世界だともわかるはずです。
皆さんが実施してる『体験施策』がただの体験レベルであって、それ以上でもそれ以下でもない価値しか生み出していないと感じれたのであれば
ドモホルンリンクルの手法を真似る事から始めて見ましょう!
これれらをスクールビジネスにおいて長期複数回体験での活用例はこの様な形となります
当スクールは未体験でのお客様はご入会できません。
その理由は…
ご納得頂けるまでじっくりと無料で体験して頂き、 お客様に合ったクラスを見つけたうえで、ご入会して頂きたいという想いがあるからです。
『だ・か・ら』
『長期複数回』で『無料』で体験できるシステムを導入している。
という『理由』があるからこそ
理由の説明が全く無く『無料』や『長期』などと謳うキャンペーンとは『価値の差』において優位性を獲得できるのです。
この様な理由付け1つだけで『キャンペーン』や『体験施策』をとっても価値を向上させることができる事から
お客様が真に『安心』してご来場頂くためには『私は何ができるのだろう?』というアンテナを常に立て続ける事が何よりも大切なのです。
今日のまとめ
体験に来られる人というのは、『既に興味がある状態』であり
興味があるだけではなく『来店』という行動動機に表れて意思表示をしている
そんな状況が見えた時に…

興味があって来てるから、あとは体験させれば入会できるな♪
程度の浅い考えでお客様と接するだけでは、お客様はあなたのスクールを支援してくれません。
既に興味がある状態だからこそ、『狂おしいほどに好き』と思えるくらい『愛される努力』をする事が
講師・インストラクターの価値であり、それらを運営する経営者の価値なのです。
ビジネスは恋愛と同じで、人から興味を持ってもらう事すらも本来難しい事なのです。
それなのに、興味を持って寄って来てくれる人を粗末に扱うという事は
自らチャンスを捨てているのと同じことなのです。
恋愛は複数人数と同時に行うと非難を受けますが
ビジネスは複数人数と同時に行っても非難されるどころか、『優秀ですね』と褒められます。
しかし、その根底は全く同じ『人を愛する』という行動をし続けるだけの事なのです。
お客様は血の繋がった家族ではありませんが、『家族が困っているときの様にお客様に接する』この考えで過ごして頂ければ
いろんなアイディアや収益増加に繋がるヒントが見えてきます。
今日のお話は過去記事でご紹介したマーケティングに関わる要素の応用編になります。
マーケティングについては難しそうに思えてしまいますが
初心者の方にも分かりやすく解説している『ドリルを売るには穴を売れ』という本が入門編として超おすすめです♪
前回もご紹介していますが、何度もおすすめしたいぐらい良い本なので是非とも手に取ってみてください!
内容も理解しやすい言葉で書かれているので、
『生徒が来ない‼』と悩み、解決策を考える時間が1時間あったなら
この本を1時間読んだ方が絶対的に成果があがるといっても過言ではないほどおすすめの1冊となります♪
この記事が『良かった!』と思えた方は、コメントを頂けると執筆の励みになります♪
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