【お客様の心理を読み解く方法】生徒獲得に必要な絶対条件とは②

経営のコツ

前回のおさらい

ベネフィットをスクールビジネスに活用する事の大切さは分かったのですが…

お客様が何を考えているか、もっと簡単にわかる方法を教えてくださいぃぃぃ!!

と、ご質問のインストラクターさんからのお悩みにお答え致します♪

 

前回までの記事はこちら♪

【これを知らずして集客効果無し】生徒獲得に必要な絶対条件とは①
今回のお悩み相談色々と試してみたのですが…生徒が思うように増えていかないのは何故でしょうか…私にも分かるように、1つずつ順を追って教えてくださいあぁぁぁぃぃ!!と、ご質問のインストラクターさんからのお悩みにお答...

 

結論
  • ERG理論を活用してお客様の心理を読み解く
  • お客様の心理に沿った訴求方法が大切

スクールビジネスのコンサルタントやアドバイザーなどの中には、自身でスクールビジネスを実際に経営した事が無い人がとても多いという事実があります。

『習い事経営の大学ブログ』では、多店舗展開の実績とスクールビジネスでFIRE(経済的自由)を獲得しコンサルティング会社も経営する、がおうさん自らがリアルで実践的な有料級の情報を公開しています。

ERG理論とは何か?

ERG理論を説明する前に、ビジネス書籍を読む習慣のある方に馴染み深い『マズローの欲求5段階説』について簡単に説明する必要があります。

 

マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズロー(1908年~1970年)が提唱した『自己実現論』の中にある

人の欲求とは5段階に分けられるという考え方なのですが、

これを活用する事でビジネスシーンにおいて、訴求効果(宣伝・広告などで、消費者が買う気を起こすよう訴えかける効果)が高まり

これまで多くのビジネスシーンで活用され、今も多くの企業がこの仕組みを応用しています。

 

しかし、5段階もあると覚えるのがとても大変なのと、ビジネスシーンでより使いやすくしようと、

心理学者でありコンサルタントでもある、アメリカのクレイトン・ポール・アルダーファー(1940年~2015年)が

マズローの欲求5段階説を、よりビジネスに活用しやすいように『ERG理論』として発表したものとなります。

 

マズローの説もERG理論も、『人の欲求はどんなグループに分けられるのか?』という事を分かりやすく解説しているものであり

この仕組みを理解する事で、お客様毎への的確な対応が可能となるのです。

人の欲求を分類化してみよう

ERG理論のポイントは、人の欲求は『存在』・『人間関係』・『成長』の3つに分類する事ができ

①皆さんの事業がこの3つの欲求のどれを満たす事ができるのか?

②そしてお客様はこの3つのどれを満たしたいと思って来店しているのか? 

この2つの視点でビジネスを構築する事がとても大切なのです。

  

ERG理論の意味

  • Exstence:存在の欲求
  • Relatedness:人間関係の欲求
  • Growth:成長の欲求

これらの頭文字を取ってERG理論と呼ばれています。

 

このビジネスシーンにおいてお客様から発せられる『三大欲求』を満たす事で

訴求効果(宣伝・広告などで、消費者が買う気を起こすよう訴えかける効果)が高まり

これを購入したい!!!!

と、お客様の心理を導く事ができるのです。

 

三大欲求とは?

皆さんが知っている三大欲求とは『食欲』『睡眠欲』『性欲』この3つだと思いますが

ビジネスシーンにおいては上記の3つの『欲望』を満たすだけでは収まらない人間の強い欲求

どの様なビジネスチャンスがあるのか?と考える事が大切なのです。

それらを満たす考え方がERG理論の三大欲求となる『存在の欲求』『人間関係の欲求』『成長の欲求』なのです。

生存の欲求とは?

生存欲求とは『食欲』『睡眠欲』『性欲』などの生きていくうえで必要な欲求と同じであり、

  • お腹が空いた
  • 眠たくなってきた
  • ムラムラしてきた
  • トレイに行きたい
  • 健康でいたい
  • 最低限の生活水準は確保したい

などのマズローの欲求5段階説に置き換えると『生理的欲求』や『安全欲求』に該当します。

これらは生きていくうえで必要となる『欲求』であるために、その状況下に置かれた人にとっては

多少、価格が高かろうが躊躇なく購入する傾向があります。

スクールビジネスにおいては、あまり直結しない欲求のグループです。

人間関係の欲求とは?

人間関係の欲求とは『他者と自分』に対して起こる欲求であり、

  • 周りの人達と良好な関係を築きたい
  • あの人より優位に立ちたい
  • あの人より下に思われたくない
  • あの人が持つものが欲しい
  • 私を評価して欲しい
  • 私を認めて欲しい
  • 私が正しいと知って欲しい

などのマズローの欲求5段階説に置き換えると『社会的欲求』『承認欲求』に該当します。

これらは、他者と自分を比較して、自分の方が優れいてる事を実感したい欲求

他者と関わる環境の中で、自分を受け入れて欲しいと願う欲求なのですが

この『目的』は他者に勝ったり、他者から認めてもらう事が『本来の目的』ではなく

それらの『事実を積み重ねる事』で『自分が自分を承認できる』状態を作り出したいという欲求なのです。

もっと簡単に説明すると…

私は他人から認められて、他人よりも優れているから『安心』

という『心の平穏』を満たしたいために行われる欲求である事から

ひとたび自分より優位性のある人が現れ、自分が自分自身を承認できる『安心』を勝ち取る事が出来ない状況に陥ると…

それを改善するために購入衝動に走るといった、無限に繰り返される地獄の様な終わりなき欲求なのです。

これを『欠乏欲求』と言い、『今生きているだけで幸せ』という考え方ではなく

満たされないと『不満』であり『不幸』であり『欲求が叶えられていない』状態を改善したい欲求となります。

人が高級品やブランド品に憧れる理由も、正にこの欲求を突いたビジネスモデルなのです

その無限に湧いて出る欲望に対して、企業や事業者はそこにビジネスチャンスを見出しているのです。

スクールビジネスにおいては、

  • お客様同士が競う事ができるコンテンツ
  • お客様同士の優劣が分かりやすいコンテンツ
  • SNS等で発信しやすいコンテンツ

これらのスクールビジネスを展開する人にとっては、この欲求を持つ人たちに対してアプローチする事で集客効果が高まります。

SNSなどで発信しやすいコンテンツをスクールビジネスにしている人は、

お客様の自己顕示欲(目立ちたいと思う欲求)や

承認欲求(評価してほしい・優れていると知って欲しいという欲求)

に的確にフィットするので、それらの点を訴求する事で集客効果が飛躍的に高まります。

成長の欲求とは?

成長欲求とは『今以上の自分になりたい』と願う欲求であり、

  • 新しい事に挑戦したい
  • 新しい技術を身につけたい
  • 色々な体験をしてみたい
  • 自分らしくありたい

などのマズローの欲求5段階説に置き換えると『自己実現欲求』に該当します。

これらは、先ほどの『人間関係の欲求』とは違い、他者とは無関係に自己の中だけで完結できる欲求である事から

欲求の達成度合いを判断する他者や比較対象が無い点において、本人が満足した時点が『達成』となり

それらは、モノを購入したら『達成』、誰かより優れたら『達成』と言ったフィールドで明確に判別できるものではなく

あくまで自身の『心』がそうありたいと願い、そうなったと『感じれた』時点でその欲求が満たされる

その時々の心によって突き動かされる欲求となります。

スクールビジネスにおいては

  • 新しい自分に出会いたい人
  • 新しい刺激が欲しい人
  • 新しい環境に身を置きたい人
  • 叶えたい夢がある人
  • 達成したい目標がある人

これらのお客様に『新しさ』や『達成の手助け』ができるスクールビジネスを展開する人にとっては

この欲求を持つ人たちに対してアプローチする事で集客効果が高まります。

3つのどれに該当するかを見極める

ERG理論となる3つの欲求『生存欲求』『人間関係の欲求』『成長の欲求』これらを理解したうえで

①あなたの事業がどれを満たしやすいか?

②お客様がどれを望んでいるのか?

この2つの視点から『需要のある欲求』を見極めた集客施策を行う事が大切なのです。

 

スクールビジネス全般においては、『人間関係の欲求』と『成長欲求』の2つの需要が高く

『生存欲求』に関しては、綺麗な女性のインストラクターに会いたい、カッコいい男性のインストラクターに会いたいなどの、

異性に対する性的欲求に関連する事柄以外ではあまり需要がありません。

 

まずは『人間関係の欲求』と『成長欲求』のどの点において

自分の行う事業に『強みとなる武器』があるのか?を知る事が大切なのです。

そして来店されるお客様や興味を持たれるお客様が持つ『欲求』を叶える事ができるだけの適応能力がどの程度あるのか?

この2つを知らずに集客施策や広告を行う事は、ただただ広告費の無駄遣いで終わってしまうのです。

 

例えば、ダンススクールであった場合

そのコンテンツの特性として

  • 技術を習得できる
  • 発表できる
  • 競う事ができる
  • 上手い下手が素人目線でも分かる
  • 非日常的な空間である
  • 音楽に合わせて動作する事で高揚感が得られる
  • 他者との関わり合いが多い環境である

などの、これらの特性を持っている事で、提供者側となる皆さんが持つ武器とは

『人間関係の欲求』と『成長欲求』の両面をカバーできる業態となります。

これらの『魅力』を、まだダンスに触れた事の無い方に対して訴求する場合

『人間関係の欲求』を利用してアプローチするのであれば

  • ライバルに差をつける事ができる
  • 他の習い事よりも優れた面がある
  • 大舞台で注目を集める事ができる
  • コンテストで勝つ方法を得られる
  • バトルで勝つ方法が得られる

などの『他者』よりも優位に立てる事柄をアピールする事が大切となります。

そして、『成長欲求』を利用してアプローチするのであれば

  • 今までに味わった事の無い刺激が得られる
  • 全く見た事の無い世界を体験できる
  • 夢を叶える手助けができる
  • お子さんの成長を発表する場を通じて記録・観察できる

などの『こうなりたい自分像』が叶えられるという点をアピールする事が大切となります。

 

これらをお客様1人1人の来店動機と照らし合わせて

このお客様はどんな欲求が原動力となっているのか?』を探り出したうえでの対応が大切なのです。

この来店動機については、会話によって引き出す事が可能でして

その方法については過去記事でご紹介しています♪

【入会率激増の会話方法を伝授!】講師に必要な営業テクニックとは?
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ERG理論だけの活用では不十分!

本日はERG理論について解説致しましたが、これだけの活用では実は不十分であり

前章で解説をした『ベネフィット』を同時に活用する事がとても大切なのです!

 

ベネフィットERG理論を活用する事で

①あなたの事業がどの欲求に該当するのか知れる(ERG理論)

②お客様が求める欲求カテゴリーが知れる(ERG理論)

③お客様が求める欲求を理解する(ERG理論)

④その欲求が叶えられた先の未来を考える(ベネフィット)

⑤叶えられた先の未来をイメージできるように訴求する(ベネフィット)

⑥来店したお客様の『欲求の原動力』を詳しく引き出す(ERG理論)

⑦そこから得た情報を元に『お客様が望む未来』を叶える事が出来ると納得させる

 

これらのプロセスを経る事で集客率・入会率共に飛躍的に向上する事ができるのです。

そして何よりも重要な事は、これらのプロセスは機械的なマニュアルで対応できるものではなく

お客様1人1人毎に『無限の欲求』『無限の叶えたい未来像』がある事から

1人1人のお客様に対して『真摯に向き合う』この姿勢が求められるのです。

 

前回のベネフィットの章をまだ見ていない方はぜひ読んでみてください♪

【これを知らずして集客効果無し】生徒獲得に必要な絶対条件とは①
今回のお悩み相談色々と試してみたのですが…生徒が思うように増えていかないのは何故でしょうか…私にも分かるように、1つずつ順を追って教えてくださいあぁぁぁぃぃ!!と、ご質問のインストラクターさんからのお悩みにお答...

今回のまとめ

ビジネスが上手くいっている人の共通点として『お客様の欲求が分かる』という能力があります。

この『欲求が分かる』と言うのは、限られた人の特殊能力ではなく

ERG理論や日々のコミュニケーションの中で簡単に得られると、今回の記事で知る事が出来たと思います。

 

ビジネスが上手くいかない人の多くは、

お客様が何を求めているか分からないぃぃぃぃ!!

と、路頭に迷っている状況があるのですが、

その様に陥る最大の原因は『売りたいモノ視点』で商売をしているという事です。

『事業者側の都合』でビジネスを始めたとしても

それをお客様が『望んでいない』状態であればビジネスは成立しません。

これは『需要と供給』という言葉で表せられますが、需要の無いところに供給をし続けても買ってくれないのです。

 

ビジネスの本質はまず『お客様が何を望んでいるのか?』と聞き出す事から始まります。

このコミュニケーションや観察をせずに

私はこれを売りたいから、売りまーす♪

と行動したところで良い成果にはならないのです。

 

リンゴが木から落ちた様子を『観察』してニュートンは重力を発見しました。

新たな発見や新しいテクノロジーも全て『観察』する事から始まりました。

好きな異性と付き合う為には、その人が好むモノを『観察』する事で知る事ができます。

そしてそれらをより深く理解するためにコミュニケーションが必要となります。

この『観察と対話』こそがビジネスだけではなく、人生において大きな意味を持つ力だと知って頂く事がまず第一歩となります。

ビジネスは人と人との関わり合いによってでしか発生しません。

という事は『人』について『観察』し

『人』と円滑に『コミュニケーションできる能力』を持つ人が

ビジネスにおいては有利となる事は理解できると思います。

 

まずはしっかりと観察し、誰とでも気軽に話ができる能力を身につける事から始めてみましょう!

とは言えいきなり簡単に人と円滑に会話をしたり、人の望むモノを観察できるようにはいかないもので

私自身も色々な書籍や先輩経営者さん達から多くを学びました。

 

多くの書籍に触れた中で、これさえ読んでおけば間違いないと思えたものが

1936年に出版され、現代でも多くの経営者の教本的な存在になっている

デール・カーネギー著書『人を動かすという本です。

度々ご紹介となるこの一冊ですが、まだ読んだことない人には絶対に手に取って欲しい1冊であり

この本からの学びがある人と、ない人ではビジネスにおいて段違いで成果が違う事実もある事から

私が強くお勧めしたい本なのです。

今では漫画版も出版されていて、とても読みやすくなっているので、活字に慣れない方や初めて読む方はこちらをどうぞ♪

  

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