今回のお悩み相談
体験した生徒が入会せずに去っていく…入会率が上がらない…

どんな話し方をすれば入会率が上がるのですかぁぁあぁぁ!?
と、ご質問のインストラクターさんからのお悩みにお答え致します♪
結論
- 営業の概念を改めよう
- 5w1hから得られる情報を知る事

スクールビジネスのコンサルタントやアドバイザーなどの中には、自身でスクールビジネスを実際に経営した事が無い人がとても多いという事実があります。
『習い事経営の大学ブログ』では、多店舗展開の実績とスクールビジネスでFIRE(経済的自由)を獲得しコンサルティング会社も経営する、がおうさん自らがリアルで実践的な有料級の情報を公開しています。
そもそも営業とは何か?

『営業』は事業を行う上で特に重要な要素となります。
多くの人が持つ『営業』のイメージとは、サラリーマンの営業やキツイ仕事といった、
『大変な職業だな…』と思えてしまいそうですが
そもそも「営業とは何か?」を皆さん答える事ができるでしょうか?
『営業』について簡単に説明をすると
『自身が提供するサービスや商品が良い』とお客様に感じてもらい
『これを買いたい!!』と思わせる『働きかけ』の事を言います。

営業ってキツイって聞くし、大変なイメージがあるから、営業苦手だなぁ~…
と、思われていた方は、今一度考えて頂きたいのですが
皆さんが、提供しているレッスンや指導について
『自身が提供するサービスに良さが無く』『共感してもらえない』
自信をもって良いモノを提供していると言えない…
そんな想いで指導をしている人は少なく
多くのインストラクターや講師の皆さんは、自身が持つスキルやノウハウを活用して
指導を行う事に『自信と誇り』を持っていると思います。
『営業』とは大変で、苦手で難しく、限られた人にしかできないモノなのではなく
『私の指導はとても良いですよ!』と知ってもらう働きかけが『営業』であると理解する事で
それらを正しく伝える方法を知り、実践するだけで
『営業』苦手だなぁ~という漠然とした不安から解放されます。
しかし、注意すべき点として
インストラクターや講師の皆さんは、自身が持つスキルやノウハウを活用して指導を行う、その行動だけをもって
お客様には『十分に自分の良さを知ってもらえた』と自己満足に陥り、それ以上の働きかけをしない人は
入会率がいつまで経っても向上しません。
実は『指導を行う』という行動だけでは不十分であり、それらは『コンテンツの力』だけに頼った手法であるために、
お客様の購買欲求としては、同業他社との『コンテンツ力』の優劣によって品定めされてしまう事から
『これを買いたい!!』と思わせる為のパンチ力に欠けるというのが真実なのです。
『コンテンツが持つ力』については過去記事で詳しくご紹介しています♪

買わない理由を探すのがお客様の心理
皆さんにも覚えがあると思いますが、店員に商品やサービスを勧められた際に生じる感覚として
真っ先に出てくる考えは『積極的に買いに向かおうとする行動』ではなく
『買う必要の無い理由を探す』という考えで、まずは品定めをするのです。
これは『お客様は初めて会った人に壁を作りやすい』という誰もが経験のある性質が働く事で、
この当たり前を理解せずに『営業』すなわち『自身が提供するサービスや商品が良い』と
お客様に良いモノだと理解してもらうために『説得』を試みようとします。
しかし、お客様にとって『スクールビジネス』対して支払うお金というのは
生きていくうえで、絶対に必要な支出
ではないため…説得させる様な営業手法では契約に至らない事の方が多いのです。
そもそもお客様は「買わなくても生きていくうえでは困らない」
このフィールドの上で我々は戦っている事を忘れてはいけません。
『話して説得させる』手法ではなく
『聴いて共感する』手法が営業テクニックでは大切な要素となります。
聴いて共感するコミュニケーション能力については過去記事で詳しく解説しています♪

そして、お客様の声を聴いて共に共感し合える状況を作る為には
お客様のニーズ(要望や希望)をしっかりと引き出す必要があります。
引き出す方法は実はとても簡単で以下の3つのプロセスを経るだけでいいのです。
- 質問を投げかける
- 聴いてあげる
- 回答に対して共感してあげる
この簡単手順を守るだけで、ニーズを引き出す事ができるのですが
営業成績の悪いサラリーマンの多くも上記の方法ができておらず、
『説得』と『お願い』で契約を取ろうと試みてしまいます。
お客様は赤の他人である私たちに『説得』されたり、『お願い』されたから購入するのではなく
『納得』したから自発的に購入している。という流れが見えた時に
納得してもらえる要素を相手の理解できる形で提示する事が大切なのです。
そこで大切となるのが、お客様のニーズを引き出す3つのプロセスをより具体的な形で示すという事です。
その具体的な方法とは
『5w1h』を活用する事でどのお客様からも『納得』に繋げる為に必要な『情報』を引き出すことができます。
5w1hとは何か?
『5w1h』は暗号などではなく、When、Where、Who、What、Why、Howの6つの頭文字をとった
会話や文章を書く際に、情報を正確に伝える手法として広く知られているコミュニケーション方法でして、
この手法を使ってお客様のニーズを引き出す事で、入会率が飛躍的に向上します。
5w1hの具体的な内容は…
①いつ?
②どこで?
③誰が?
④何を?
⑤なぜ?
⑥どのように?
というプロセスなのですが
これを体験に来られたお客様に質問をする際に5w1hを活用する事で
お客様のニーズが明確化され、『何を求めているのか?』がより鮮明となります。
これだけでは分かりづらいので、ダンススクール事業での会話に例えて説明しますと…
①いつからダンスを始めたいと思ったのか?
②ここを選んだ理由は?
③誰が言っているのか?※保護者なのか生徒なのか
④ダンスで何を得たいのか?
⑤なぜなのか?
⑥どの様な未来をイメージしているのか?
この様な質問のプロセスとなります
これらを、ダンスの体験に来た保護者と娘さんの
実際の会話でやり取りするとこんな感じになります…

①いつからダンスを始めたいと思いましたか?

娘が幼児の頃からTVで流れるダンスを見ては踊っていたので、その頃から好きだったと思います。

②当スクールを選んだ理由をお聞かせください!

家から近い場所にあったので

③どなたのご希望で当スクールにお申込み致しましたか?

娘が自分からダンスをやりたいと言い出したので、私(保護者)が代わりに申込みをしました。

④ダンスを習う事で、どうなってほしいですか?

私(保護者)の希望は運動神経が良くなって欲しいですね。
娘自身は単純に踊れるようになりたいと思っているみたいです。

⑤そうなのですねぇ~!その理由をお聞かせ下さい

娘は昔から運動が苦手ですが、ダンスだけは楽しそうにやっていたので、
娘自身はお友達がダンスをやっているから自分も出来る様になりたいとの事です。

⑥ダンスが上達したらどうなって欲しいですか?

まずは踊れるようになるのか心配ですが、上手になったら発表会に出させてあげたいです。
娘自身は憧れのアイドルの振付が出来る様になりたいそうです。
この様な形で話を進める事で、お客様が『なぜ?』自分のスクールに来たのか?
少なくとも『動機』が明確化さ、お客様の『ニーズ』を理解する事ができます。
今回のケースでは
保護者は
- 娘がダンスが好き
- 自宅の近くにスタジオがある
- 運動神経を良くしてあげたい
- 発表会に出れる様になりたい
この4つが保護者のニーズであり
生徒本人は
- 小さい頃からダンスが好き
- まずは踊れるようになりたい
- 友達がダンスをしているから自分も習いたい
- アイドルの振付が踊れるようになりたい
この4つが生徒本人のニーズであると見えてきます。
しかし、担当の講師が上記の話法を使わずに…

体験に来たって事は、この子はダンスが好きなんだな!
程度のレベルでお客様の状況を解釈し、ニーズを引き出さずレッスンだけを行った場合に起こる事は
レッスンの『良し悪しだけ』で入会の可否を決められてしまいます。
その様なコンテンツの力だけで勝負するのではなく、
お客様のニーズに対して『私ならばこの様に、その想いを解決できます!』と言った姿勢を見せる事がとても大切なのです。
例えば、先の会話のケースで当てはめると…
『娘の好きな事をやらせてあげたい』の気持ちに対して

お子様本人が嫌々習い事をするより絶対その方がいいですよね!
と、共感の姿勢を示してあげたり
『運動神経が良くなって欲しい』の気持ちに対して

ダンスは運動量も意外と多く、運動神経の発達だけではなく、心肺機能の向上もあるので健康な身体作りには最適ですね
と、運動神経だけではなくお子様の健康と成長を考えている点を示してあげたり
『発表会に出させてあげたい』の気持ちに対して

お子様が大きなステージで一所懸命にダンスを披露する姿が楽しみですよね!
と、ワクワクするような未来のイメージを示し、共に共感する
この『共感』と『イメージ(物語)』を、お客様自身がリアルに想像できる様に話を弾ませる事が入会率を向上させるためには必須の営業テクニックなのです。
まだ手に入れていないモノを『既に受け取っている感覚』これを与える事が大切であり、
まだ体験をしていない状況なのに『既に満足するレベル』を作り
その後に始まる体験という『コンテンツの力』へ導く事で
100%と言って過言ではないレベルでお客様は入会してくれるのです。
恋愛と全く同じだと心得よう
私自身稼げないインストラクター時代の頃に、大失敗をした過ちの1つとして
『自分の提供するダンスに価値があるから生徒が来てくれる』
そう考え、お客様は私の提供する『価値』に『反応』し『承認』したから入会してくれている。と思い込んでいる時期がありました。
もちろん、『価値が無ければ誰も入会してくれない』ので上記が間違いではないのですが、
私が大失敗をしていた最大の理由は
『自分の提供するダンス』だけあれば、誰しもが私に価値を見出してくれる。こんな風に考え、
お客様1人1人にある無限の物語『どんな想いをもって、スタジオまで足を運んでくれたのか?』という来店ストーリーを軽視していた事で
入会率は低いまま、そのうち体験すらも来なくなる…なんて状況に陥った時期がありました。
ビジネスは恋愛に例えられる事がとても多いのですが、
特に接客業、サービス業においてはその性質が色濃く反映されます。
例えば、
道端で偶然出会った素敵な異性に対してあなたが一目惚れをしたとして
その次の瞬間『私はあなたが好きなので付き合ってください』と言った場合
付き合える確率はどの程度でしょうか?

そんな一方的で、デリカシーの無いやり方では、まず無理でしょ笑
と、恋愛であれば皆さんそう思えるのですが、なぜかビジネスになるとその行為が当たり前の様に行われているのです。
どうしても入会してほしい人に『お願いですから入会してください』という表現を相手に示しても

そんな一方的で、デリカシーの無いやり方では、まず無理でしょ笑
と、なるのです。
または、自分がどれだけ相手が好きなのかを理論的に説明して説得を試みても…
こんなに説得してくれたから『あなたの事が好き!』とはなりませんよね
そもそも、自分の想いや意見だけを相手に伝えて付き合えるほど恋愛が甘くないのと同じで
ビジネスも自分の想いや利己的な行動だけで、お客様がお金を支払ってくれるなんてことは無いのです。
『私はあなたが好きだから付き合ってください!』とは
『私は契約が欲しいから入会してください!』と言っているのと同じで
相手の気持ちや相手の考えを、一切考えない手法では恋愛もビジネスも上手くはいかないでしょう。
まずは『伝える事』ではなく『聴く事』が恋愛もビジネスも鉄則なのです。
それは、相手の望み(ニーズ)や相手の環境(ストーリー)を知り
それらに共感する事によって『信頼』を積み重ねたうえで達成できる事柄である事から
信頼も何もない状態で、自分だけの想いを相手に伝えて叶えられる夢はどこにも無いというお話です。
ここまで把握して、体験者に接している先生と
何も対策をしていない先生
どちらがお客様から
『価値が高い』と感じてもらえるでしょうか?

実際の現場で5w1hを使った会話を行おうとしても最初は上手くいかない事が多いと思います。
しかし、何よりも大切な事は続ける事です。続ける事によってその精度は向上し、
経験を積む事で、次第に手順を考えなくても勝手に身体が反応してくれるようになります。
やらずして『無理』と決めつけず、やってみて『無理だった』という結論に至るまで、まずは実践あるのみです!
私が「人と人との繋がり」や『人との接し方』をビジネスに応用できたのは
ある書籍との出会いからでした。
それは1936年に出版され、現代でも多くの経営者の教本的な存在になっている
デール・カーネギー著書『人を動かす』という本です。
投資の神様と呼ばれ自己資産11兆円も持つ、ウォーレンバフェットもこの人の元で学ぶくらい凄い方なのですが、
事業経営やインストラクター・講師などの、人と関わる事の多い仕事をされている方は
是非とも一度手に取ってほしい一冊なのです♪
漫画版も出版されていてとても読みやすくなっていましたので、初めて読む方はこちらをどうぞ♪
本日のまとめ
体験に来られるお客様は『〇〇〇が好きだから来たんだね!』と勝手に解釈をするのではなく、
保護者や生徒本人から5w1hの手法を使って正しく聞き出す事が大切なのです。
お客様との会話とはただの会話ではなく『情報を引き出している』という感覚を常に忘れず
お客様が何に対して困っていたり、悩んでいたり、欲しているのか?
これをお客様から発せられる言葉や仕草や行動からニーズを読み取る力を養う事が大切なのです。
これらは、急に身に付くものではなく日頃の鍛錬によってでしか勝ち取る事ができません。
しかし、その1歩も自分がやる!と決めた時からコツコツと続けるだけで手に入れる事ができるとても簡単で楽な選択なのです。
一発逆転ドカーン!!と、勝つか負けるかで勝負するギャンブルではなく、着実と積み重ねていく事がビジネスであると信じ
これからも日々の事業運営をしてみてくださいね!
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