今回のお悩み相談
ビジネスモデルもしっかり作れたのでこれから店舗を構えようと考えていますが…

初期費用が全然足りませぇぇぇぇぇん!!!
と、質問をしてきたダンサーさんのお話をご紹介致します♪
前回に引き続き『スタジオ経営者になる方法』をお話致します!
これまでの記事はこちら!

結論
- 金額ではなく金利で判断しよう
- 低金利で借りる努力を怠らない
- 融資担当者の立場で行動すること

金利を舐めると痛い目を見る
起業をしたいと考える人の中で『二の足を踏む』大きな要因が『お金が無い』という事です。
コツコツと時間をかけて貯める事も可能ですが、今すぐに起業したい人にとっては、その方法も難しい話です…
そこで選択肢に上がるのが『融資を受ける』『借金をする』という方法ですが、
足りない資金を銀行などから融資を受ける際に、『お金が借りれる安堵感』から『金利』についてよく考えていないという事例がとても多くみられます。
まだ開業されていない方の中にも、人生で1度くらいは銀行等から『借り入れ』をされた方も居るかと思います。
自動車ローン・学資ローン・住宅ローンなど…
借り入れた『金額』については覚えている人も多いですが
借り入れた際の『金利』と、その金利によって発生する『利息』について
全く答えられない方が驚くほど多いのです!
今既に借入をしている方は、ちゃんと把握できていますか?
金利と利息とは

銀行などお金を貸してくれる機関は、ボランティアではないのでお金を貸し出す際に『〇%の金利』を付けて貸し出します。
この『〇%』の金利に応じて、借りた側はお金を返す際に…
『貸してくれた金額以上のお金を銀行に返す』必要が出てくるのです。
貸してくれた金額以上の『お金』というのが『利息』であり、いわば『貸してくれてありがとう手数料』という様な形で銀行などに余分に支払う仕組みが金利と利息の関係になります。
しかし多くの金融機関は『貸してくれてありがとう』と思えないほどの『高額な手数料』で貸し付ける場合もあり
我々融資を受ける側は『金利〇%』という、イメージし辛い形で提案される事も多く…
『実際に支払う手数料合計額』をしっかりと把握できずに融資契約を行う方も少なくありません。
金利のマジック
初めて融資を受ける人にとっては、『どの程度の金利に抑えるべきか?』この辺りが全く分からず、フリーローンなどの14%程度の金利で契約をしている人も中には見られます…
数字だけ見ると『14』って融資額が100万、500万、1,000万などの『数字』と比較すれば、『少ないな!』って思わるかもしれませんが大きな間違いなのです。
例えば、100万円を10年間、『金利14%』で融資を受けた際に…
毎月の返済額は『約15,000円』となります。
これを見ると

1万5千円程度なら毎月無理なく返すことができるな♪
と、思ってしまいそうですが『これが大きな罠』なのです!!
完済年度となる10年後までに払った総額はなんと…
『186万3120円』にもなっているのです。
100万円のお金を借りた『貸してくれてありがとう手数料』が…
『86万3120円』にもなると最初に知っていたらそもそも借りませんよね?
そして…

全然ありがたくなぁぁぁぁぁぁいいいいい!!!!
と叫び出してしまいそうですよね…
しかし、皆さんが気づかないだけで契約時に『利息分合計86万3120円』と、どこかに必ず書いてあったり、利息の説明をちゃんとされているのですが…

やったぜぇぇ!融資が通ったぁぁぁぁ!!!!
と、狂喜乱舞している精神状態では、たかが『14』という数字の金利は、さほど重要ではなくなってしまう…そんな状態になる人がとても多い現実があります。
契約してからの『後の祭り』にならない様に、自分が契約をしようとする融資の『金利』は『融資額』よりも入念にチェックする事を忘れない事が肝要なのです。
銀行だけが救いの場ではない

新米経営者さんほど陥りやすい罠として、今まで銀行とお付き合いが無いから『高金利でも仕方ないよね…』とあきらめてしまう方が多いのですが…
融資を受けられるのは『銀行だけ』ではありません
特に、入出金履歴の乏しい方が、いきなり銀行で融資を受けるというのは、『断られる率が高いか』『高金利で貸付を受けるか』このどちらかとなるでしょう。
それくらい銀行としては『あなたにお金を貸さなくても別に困らない』というスタンスなのです。
どうしても貸してほしいなら「ほら『高金利』ならいいぜ!?」的な対応に落胆するでしょう…
政策金融公庫を活用するべし!
政策金融公庫とは財務省管轄の特殊会社であり、『事業融資』において低金利で貸付てくれる、
新米経営者にとって神様的な存在なのです。
『新創業融資制度』を活用する事で『1%~2%』の範囲内で融資が受けられる、とてもありがたい制度なのです。
先ほどの100万円を10年間、今回は『金利2%』で融資を受けた場合
毎月の返済額は『約9,000円』となります。
この時点で先ほどの約15,000円から6,000円も毎月安くなるだけではなく…
完済年度となる10年後までに払った総額はなんと…
『110万4120円』しか支払う必要が無く、利息分も10万4120円で済むのです。
先ほどと比較すると『利息86万3120円』が『利息10万4120円』となり
約70万円もお得に借りる事ができるのです!!
これこそ『貸してくれてありがとう手数料』ですよね笑
銀行のフリーローンなどは『4%~』というものが多く、政策金融公庫の様に超低金利で貸付てくれるところはあまりないのですが、
なぜこんなに低金利で貸付てくれるのでしょうか?
経営者としての器が試される
政策金融公庫がなぜ低金利で貸付てくれるのかと言うと、
財務省管轄という事もあるのですが、日本経済の成長と発展に貢献する為に、
新たな事業を創出できる経営者に融資をしたいという考えがあるからです。
という事は…我々融資を受ける側は『日本経済の成長と発展に貢献』しなければいけないという事です。
簡単に言えば『お金貸すからバリバリ稼いで経済を回してぇぇぇ!!』と言っているのです。
政策金融公庫が低金利で融資が簡単に受けられると考えている方もおられますが、
簡単に借りられる方は『日本経済の成長と発展に貢献』できるビジネスモデルを提示しているという事が大前提であると理解して頂いたときに
何でもかんでも『貸してくれるわけではない』という事を知って頂き、
『地に足の着いた事業計画』
を、融資担当者に示すことが大切なのです。
しっかりとした事業計画書を融資担当者に納得させるというのが
経営者としての第一関門であり、『経営者の器』が試されてきます!
メンドクサイで先延ばしにしてはダメ

相談に来られる方の中に、政策金融公庫で融資のお願いに行った際に

『事業計画書』がダメで融資が断られた…
と、1回失敗しただけで諦めてしまうパターンがとても多いのですが…
『メンドクサイ』と起業をする前から『あきらめ癖』を付けていたら、
その後、事業を初めても早期廃業ルートは免れないでしょう…
事業計画書がしっかりと立てられないという事は
設計図が間違いだらけのプラモデルを、1から組み立てる様なもので
決していい作品を作る事ができません。
先ほどもお伝えしましたが、『日本経済の成長と発展に貢献』できる『経営者の器』なのかを品定めされていると理解できた時に
経営を始める前から『ダメなポイントを教えてもらえる』この環境に、
感謝してもいいくらいだと、私は考えています。
融資担当者が『これなら貸してもいいな!』と思える事業計画書をクリアする事が第一関門であり、
ここから逃れて『高い金利でもいいや…』と
『逃げ癖・あきらめ癖』がスタートの時点から発動しない様に気を付けて頂きたいのです!
融資担当者視点で物事を考える

お願いです!お願いです!融資を通してくださぁぁぁぃ泣!!
と、お願いをしたところで、融資担当者は『それを叶える義理』も無いのでYESとは答えてくれません。
事業計画書を作成する際のポイントとして『政策金融公庫が用意したテンプレート』だけで計画書を作ってはいけないという罠があります…

え!?なにそれ!聞いてないぞ!ふざけるな!
っと、怒りの声が聞こえて来そうですが…
政策金融公庫の公式サイトからダウンロードできる『事業計画書』だけでは『パンチが弱い』という事なのです。
融資担当者側の視点に立ってもらえたら見えてくる景色なのですが…
初めて会った人間に『お金を貸す』際に、
『お金を貸しても大丈夫な人かな?』と判断する材料は
『貸してください!!』と強めにお願いしてくる人…ではなく!
『誠実さ』『真面目さ』『勤勉さ』『情熱』などが『事業計画書』から
『伝わるか?伝わらないか?』でしか判断しようがないという点があります。
どれだけ私たちが『私は誠実です。 私は真面目です。』と言ったところで、
『信じる事のできる物証』が手元に無ければ何の意味もありません。
『事業計画書をテンプレートの枠内に収まるレベルで書き記すのか?』
それとも、
『収まりきらないので別紙でも準備するぐらい、事業について具体的に明記するのか?』
これだけでも、融資担当者の心証は大きく変わるのです。
なぜこんなパフォーマンスが必要かと言うと、『貸す側にも貸す側の目的』があるという事を重点に置いたときに、
融資担当者としては『どこぞの馬の骨か分からない様な人間』に『お金を貸して』逃げられたらどうしよう?という『リスク』が常に付きまとっている事を理解し、
これを『借り手』である我々が『忖度』できたとしたら、
融資担当者の人が『不安』『不便』『不満』に思える様な事は出来るだけ無い状態で、
『安心』して上司に報告できるような形で資料をまとめよう。この様に、考えられると思います。
そんな事業計画書が提出されたら、あなたが融資担当者であった場合どうでしょう?
『こんなにしっかりと計画を立ててくれるなら安心だ!』
と、少しは感じられると思います。
何度も同じことを言いますが、『経営者の器』が試される。この融資という環境は
『しっかりとした事業計画が練られている』と判断できる程の『経営者の器』だけではなく
相手の立場に立って物事を考える
と、言うビジネスの大原則となる『経営者の器』を推し量る関門でもあるのです。
最後に、政策金融公庫だけではなく『融資』そのものを受けやすくする術を経営者は学んでおく必要があります。
私が行う習い事コンサルティングのクライアント様に対して必ず目を通してほしいとおススメしている本が
『銀行からの融資完全マニュアル』というこちらの本です!
この本を読む事で
- 財務・金融の基本用語を学ぶ事ができる
- 融資に必要な各種資料の作り方がわかる
- 銀行員との付き合い方がわかる
- 返済に困った時の対象方がわかる
などなど、これ以外にも多くの事が全て学べるとてもお得な1冊なのです♪
政策金融公庫は『起業の登竜門』ではありますが、銀行からの融資もしっかり受けられる『経営の器』を身につけていきたいですね
今日のまとめ
金利を甘く見ると、起業した後にボディーブローの様に徐々にパンチが効いてきて…
気づいたときには立ち上がれないぐらい疲弊している。なんて事がとてもよくあるのです。
まずは、金利をしっかりと計算し、融資返済額が負担になっていないか?を正確に計算してみましょう。
そして、融資を受ける際は断られても諦める事無く、何度でも挑戦し、
相手の立場に立った行動を心掛けてみましょう!
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