今回のお悩み相談
スクールビジネスを行うために色々な物件を探しているのですが…

どのあたりに出店するのがいいのか全然分かりませぇぇぇぇん!!
と、お悩みの事業者さんのお話をご紹介致します♪
結論
- 店舗開業の前提条件をクリアしていますか?
- 有利・不利物件のポイントを知ろう
- 広告宣伝費を考慮した物件選び!

いきなり店舗出店は大失敗の元

店舗開業にあたり資金を蓄え、融資などをしていざ店舗を出店するぞ!と行動される方の多くは
『店舗開業の前提条件をクリア』せずに
出店する『場所』について…
- 開業すればお客様が集まるだろう!
- 何とかなるはず!
- 自分は大丈夫!
などと、『根拠のない』気合や自信で出店をしてしまいがちなのですが…
『出店場所』を選定する際には、『数値化できるデータ』を元に出店計画を立てる必要があります。
前提条件とは何か?
スクールビジネスでの出店場所を選定するうえで、どの様な数値が必要なのか?
重要となる3つのデータを、まずはしっかりと把握する事が大切です。
- 参入障壁の高さ
- 周辺の競合数
- 開業前顧客数
まず第一に必要となるデータは
『その事業に参入する為のコスト』がどの程度必要なのか?
これを知る事で、『同業者が参入しやすいか?』の状況が見えてきます。
『参入障壁』を数値化する為には
- 店舗開業費用(初期投資額)
- ブランド力
- 専門性を有する講師の数
スクールビジネスにおいて、この3つの情報が必要となります。
店舗開業費用(初期投資額)
『店舗開業費用が低い業態=少額から参入しやすい業態』となり簡単に同業者が増えてしまう傾向があります。
ブランド力
有名なお店の付近に出店する場合は『ブランド力』によって、劣勢に立たされてしまいます。
専門性を有する講師の数
アルバイトや誰でも出来る様な講師ばかりを集めてしまう場合、専門性を有する講師の多い店舗の方がお客様は魅力的に感じてしまうのです。
この3つを自身の事業に照らし合わせた時に、
店舗開業予定の『事業』は、
開業後に新規参入の事業者が表れても『円滑に経営ができるのか?』を事前に確認しておく必要があります。
『周辺競合数』を数値化する為には
店舗開業予定エリアの『同業他社の数』を調べる事で、出店エリアの『戦いやすさ』が見えてきます。
- 半径1km毎に何店舗の同業他社があるのか?
- 同業他社同士の距離はどの程度あるのか?
- 同カテゴリー事業者はどの程度あるのか?
この3つの情報を数値化する事が大切です。
同カテゴリー事業者とは?
例えばダンススクールを開業予定であるならば、『運動』や『芸術』と言ったカテゴリーに分類されます。
この同じようなカテゴリーに分類される
- 『サッカー教室』
- 『体操教室』
- 『ヨガ教室』
など、自身の事業よりも『ブランド力』を持つ同カテゴリー事業者が『出店エリア付近で店舗を持っていないか?』という情報も必要なのです。
出店した場所から半径何kmが商圏エリアなのか?を知らない方は、過去記事の『商圏エリアの最適値・外れ値』を読んでみてください♪
『開業前顧客』を数値化する為には

『開業前顧客』とは、店舗を出店する前に保有している『顧客』の数となります。
『え!?開業する前なのに保有している顧客ってどうゆう事!?』と思われそうですが…
店舗を構えて1年も経たずにお店を閉める事業者の最大の理由は
この『開業前顧客』が居ないという事なのです。
開業する前の顧客作りが大切
開業する際に「出店してからお客様を集めよう!」と考える方がほとんどですが、数々の事業を立ち上げた経験の私の意見としては
「それは経営ではなくて、ギャンブルです」と伝えたいのです。
特に出店経験も無く、起業して間もない方にとっては『いきなり出店してからお客様を集める』というプレイスタイルは「エクストリーム・ベリー・ハードゲーム」なのです。
それぐらい、『開業する前にお客様を保有する』事が
事業経営において最重要課題である点を知って頂きたいのです。
『開業前顧客の作りかた』についてはこちらの記事で解説中です!

有利・不利物件のポイント
前提条件を全て満たされた皆さん!おめでとうございます♪
次に知っておくべきポイントは『有利・不利物件の選定方法』になります。
物件選定時に「店舗開業の前提条件」をクリアしているからと言って、
安易に『安い賃貸物件』に手を出してはいけません。
例え安い賃貸物件であっても、店舗開業に必要な内装工事や看板などの費用を考えると、決してお安い買い物ではないのです。
有利な物件選びとは?
スクールビジネスでの物件選びのポイントは
- 空中店舗は避ける
- モグラ店舗は避ける
- 主要道路沿いの路面店を選ぶ
この3点を知ったうえでの物件選びが大切となります。
空中店舗とは?
賃貸ビルなどの2階以上の物件に店舗を構える事を『空中店舗』と呼ばれており、
プライベートジムなどのプライバシー性が価値となる業態以外は、出来るだけ避けるべき物件となります。
空中店舗が1階店舗よりも割安になる理由は、お客様の目に留まる『視認性』が極めて低くなるというデメリットがあるからです。
視認性とは
店舗の前を通行する人々の目に留まる率を表しており、視認性が低い店舗は『認知までに時間がかかる=集客効率が下がる』というデメリットがあります。
それ故に知名度の無い事業者の『新規店舗』出店場所としては向かないのです。
モグラ店舗とは?
空中店舗とは逆に、地下に店舗を構える事を『モグラ店舗』と呼ばれており、
空中店舗と同様に『視認性』が極めて低い点だけではなく
- 豪雨の際に水没するリスク
- 暗くなりがちなため店舗の印象が悪くなる
- 湿気によるカビに悩まれやすい
これらのリスクがある一方で、
- 激しい運動をするスクールビジネス
- 大音量の音を出すスクールビジネス
これらの類のビジネスには騒音や振動による周辺への配慮リスクは軽減されます。
空中店舗と同様に『安価な賃料』となりますが、視認性の観点からあまりお勧めの物件選択ではありません。
主要道路沿いの路面店とは?

主要道路とは国道とか県道という事ではなく、
提供するサービスに『興味を示してくれる客層の人たち』の多くが、日頃から利用している道路なのか?という事が大切です。
路面店を選択する理由
路面店はその他の物件よりも賃料が『高額』になりやすいですが、その理由は
『集客力が段違いで違う』という事が挙げられます。
お店がそこにあるだけで365日、24時間、廃業するまでずっと、お店の存在自体が宣伝効果を生みます。空中やモグラを選択した場合はこのメリットを享受する事はできません…
新米経営者さんの多くは、賃料の高さから『空中かモグラにしよ…』と選択されてしまいますが、
新米経営者さんの最大の課題は『地域のほとんどの人が私のお店を知らない』という事を如何に改善するのか?という事を理解する必要があります。
賃料の安い視認性の低い店舗で良いと考えられている人は、開業されたその先で…
『知ってもらう活動に費やすコスト』に悩まされる事でしょう。
広告宣伝費を比較する
視認性が低く、知名度の無い事業者は『有料広告』などを活用して早急に集客施策を立てないと、お客様が来店せずキャッシュフローが悪化します。
毎月〇〇万円の広告費を出す事と、路面店である事により、他のエリアの家賃より〇〇万円高くなる事
この2つを比較してどちらが費用対効果が高いのか?を計算してみると分かると思いますが
365日24時間、高い視認性により常に発信し続けられる路面店の方が、広告宣伝費をかけるよりも遥かに安価となるのです。
それぐらい路面店のメリットは大きいという事です。
集客において『機会数』の増加が何よりも大切なのですが、『視認性』が低い店舗は機会数を自ら下げてしまう事がマイナス要因なのです。
『機会数』については過去記事で解説しています♪

本日のまとめ
店舗出店には『出店する前』の
『店舗開業の前提条件』をクリアしておくことが大切です。
- 参入障壁の高さ
- 周辺の競合数
- 開業前顧客数
のデータをしっかりと集めたうえで
後に必要となる『広告宣伝費を考慮した物件選び』を行う事が大切なのです!